会計窓口でじっと立ち止まった青年の想い…。募金箱にまつわる小さな物語

こんにちは!あすなろ武川薬局の安藤です!

ロシアがウクライナに侵攻して1年以上が過ぎました。
双方の軍隊だけでなく、子どもや女性を含む多くの民間人にも被害がでています。
地下鉄に避難して凍えながらミサイルに脅える住民たち…
破壊された街…
悲しみにくれる人々の表情…
これらの映像を目の当たりにし衝撃を受けました。
改めて戦争の悲惨さと残酷さを思い知らされ、表現しようのない思いを抱えながら過ごした1年でした。

ワイエムピーが加盟する全日本民医連では、戦争で苦しむウクライナの方々への支援募金を直ちに開始しました。あすなろ武川薬局でも1年前から会計窓口の隅に募金箱を置いています。

(会計窓口の隅っこに置かれている募金箱)

今回は、募金にまつわる印象的な出来事がありましたので紹介します!

あれは春めいた、穏やかな午後のことでした。
二十歳過ぎくらいの青年が来局し、薬剤師がお薬を渡した後のなにげない会計場面。
青年は医療費を支払い、私は領収書とおつりの小銭をトレーに乗せて渡しました。

青年はおつりを受け取ると、手のひらで小銭を握りしめたまま動きが止まりました。
何秒間、じっとしていたでしょうか。
彼の後ろには次の会計を待つ人が立っています。

…もしかして、おつりの金額を間違ってしまったかな…?
私の胸にそんな思いがよぎる中、お互い無言の不思議な時間が流れました。

すると、青年は財布から千円札を取り出し、1回、2回、3回と折り、人差し指ほどに長細くなったお札を募金箱に押し込みました。募金箱は小銭を想定していたので穴が小さかったのです。

コトッと千円札が募金箱に入る音が聞こえた瞬間、「ありがとうございます!」と言うことしか出来ませんでした。

働き始めてまだ間もないであろう青年。
あの数秒間、彼の胸にはきっと様々な想いがよぎったのでしょう。
物価高の折の、その募金にはきっと特別な想いが込められていたのでしょう。

この様子を目の当たりにし、私はとても心が洗われました。
彼のような若者が自分らしく夢を持ち、前に向かって生きることができる世界になってほしい。
戦争被害者への支援募金など必要としない世界になってほしい。
そう心から願った日でした。

青年よ、ありがとう。

(皆様からの心のこもった募金が集まっています!ありがとうございます!)

ワイエムピーの各薬局では、引き続きウクライナへの支援募金を募っています。
支援金は全日本民医連を通じてウクライナ大使館・国連児童基金(ユニセフ)・国連難民高等弁務官事務所に送られています。薬局にお立ち寄りの際は、あなたの平和を願う気持ちと共に募金へのご協力いただけるとありがたいです!

それではまた!